守り育てる公園

雑司が谷公園の整備は、2008年のまちづくりの会による検討からはじまりました。
その後、検討結果の区への提案(2012年)、公園づくりワークショップ(2013年3月)、公園計画検討会による検討(2013年~2019年)と長い時間をかけて行われてきました。一貫して住民参加で行われてきたのが大きな特長です。

検討会の検討は施設や公園づくりにとどまらず、運営や維持管理にも及びました。そして、住民が参加する体制づくりが実現しました。

この長年にわたる住民参加は、住民の熱意とそれを受け取った豊島区の理解のもとに進められてきました。それは、公園完成後も「守り育てる公園」という意識によって継続されています。


工事用道路の整備から

旧高田小学校の周辺はほとんどが狭あい道路です。校舎の解体工事や公園工事に使用する大型重機やトラックも入れませんでした。そこで、実際にトラックを走行させて、工事用道路に使える道を確かめました。
その結果、道路の電柱の移設を行い、既存の雑司が谷公園内に仮設通路を設置することによって工事用道路をつくることができました。

工事車両を減らすために

校舎の解体工事では膨大な量のコンクリートガラが発生します。少しでもダンプの通行量を減らし近隣のご迷惑にならないようにするため、ガラの1/3は再生砕石にして、公園の路盤や盛り土などに利用しました。その結果、公園の敷地はボールひろばを中心に90cmほど盛り上げられています。



丘の上テラス

高田小学校の敷地は近くを流れていた弦巻川の河岸段丘の上にあり、敷地の北側は2mほどの擁壁となっていました。この段差を利用し、さらに盛り土によって高さを確保して、丘の上テラスは建てられています。そのため、地下1階、地上1階の建物ですが、北側からは2階建てに見えます。


丘の上テラスの詳しい説明はこちら


ボールひろば

テニスやフットサルなどのボール遊びができるひろばです。30×30mの広さがあり、テニスコート2面を取ることができます。区の一般貸し出し施設ですが、平日の午前中は近隣の保育園が利用することができます。
はらっぱ側の防球ネットはカーテン式となっており、開けることによってはらっぱと一体的に使うことができます。


はらっぱ

ボールひろばの周囲は芝生のはらっぱとなっています。平常時ははらっぱで自由にかけまわったりして遊べます。

災害時には、避難や防災活動の場となります。また、震災復興の初期には仮設住宅の建設用地になることも想定されています。


水遊びひろば

舗装面から水が飛び出す噴水です。水を出さない時期にもひろばとして利用することができます。


どんぐりの林

どんぐりの林がある小高い丘のひろばです。このひろばはNPO法人雑司が谷ひろばくらぶが主催するプレーパークの場ともなります。


NPO法人雑司が谷ひろばくらぶについてはこちらをご覧ください。


ぞうしがやプレーパークについてはFaceBookをご覧ください。


こどもひろば

高田小学校跡地とは道路をはさんだこの場所は旧雑司が谷公園。現在の雑司が谷公園はこの名前を引き継いだものです。

児童遊園的に使われて、子どもたちに親しまれていました。そこで改修後も幼児や子どもが楽しめる場所になるように整備されました。


外周部のビフォア・アフター


敷地の北東側

敷地の北東側には2mの段差があり、老朽化したコンクリートの擁壁が道路に迫っており、危険な状態でした。
擁壁を撤去し、敷地内に歩道状空地を設置し、段差は緑化された法面としました。

敷地の北側

敷地北側では体育館が道路に接近して建てられていました。そのため、北側の道路や宅地には影を落としていました。
体育館が建っていたところには丘の上テラスが設置されました。位置は道路よりも大きく後退し、歩道状空地が整備されています。建物の壁面にはボルダリングが設置されています。

高田小学校の正門付近

高田小学校の正門は敷地の西側にありました。道路からだいぶ離れているとはいえ、校舎が壁になって見通しが悪くなっていました。

この部分は公園としても正面の入口となっています。公園内を一望できるようになりました。

旧雑司が谷公園との間の道

高田小学校と旧雑司が谷公園の間は区道になっています。ソメイヨシノの並木になっていて桜の名所です。しかし、道路はクランクになって見通しが悪く、防犯上の問題点が指摘されていました。

公園の整備後もクランクの道路はあえてそのままとし、見通しをよくして公園内の園路のようにしました。公園と一体となった明るい道に生まれ変わりました。


未整備な道路を補うために

雑司が谷公園の周辺はほとんどが4m以下の狭あい道路です。雑司が谷公園も道路の中心から2mの後退を行っています。しかしそれだけでは地区の道路問題の解決にはなりません。

豊島区では、居住環境総合整備事業により、地区内の災害時の安全性を高めるために重点道路の整備を計画しています。必要最低限の道路として、雑司が谷公園につながる道などの拡幅を計画しています。しかしその実現には非常に長い時間がかかります。

そこで公園計画では、公園内の仮設通路を災害時にも利用できる通路にしました。いざという時には段差を乗り越えて緊急車両が公園に入ることができます。

また敷地内の園路もトラックが走行できる仕様にして、備蓄倉庫前まで行くことができます。将来、重点道路が整備されると、公園を含めた道路ネットワークができあがります。

 
  

区の重点道路計画(赤線部分)                       緊急車両動線となる園路(青線が重点道路・赤線が緊急車両動線)


防災設備配置図

防災設備

雑司が谷公園内では、丘の上テラスに充実した防災施設や設備が整備されています。

その他に公園には次の防災設備が設置されています。

  • かまどベンチ……ベンチからかまどを取り出して使うことができます。
  • 深井戸……災害時の生活用水として利用できる深さ20mの井戸です。
  • 雨水散水栓……丘の上テラスの地下に貯留されている雨水は、平常時には公園の散水に利用することができます。災害時にはソーラー発電の電力で使うことができます。
  • ソーラー照明(独立型)……避難の時に目印になる位置の照明は災害時にも点灯します。
  • ソーラー照明(壁面照明)……丘の上テラスではソーラー照明を夜間のライトアップ用にしており、平常時の防犯、災害時用照明として利用しています。

  • 補助的な救援センターとして

    雑司が谷・南池袋地区では、学校の統廃合によって災害時の拠点となる救援センターが、4ヵ所から1か所になりました。そこで検討会では公園に救援センター機能入れることを要望し、防災機能を持った公園と施設を実現することができました。

    災害時には、この地区の救援センターは南池袋小学校と千登世橋中学校に開設されます。救援センターには区の職員が配置され、避難所の運営や救援物資の配布などが行われます。

    それに対して雑司が谷公園と丘の上テラスは、救援センターを補完する場所となります。住民が自主的に運営する補助的な救援センターとなります。

    災害時に住民が自主的に活動を行うためには、そのための組織が必要であり、日常的に活動していると災害時にもスムーズな移行が可能となります。雑司が谷公園では、日常の運営や維持管理を地元の組織が担うことによって、災害時にも中心となって活動できる組織を育成していると言えます。


    もどる

    Copyright © 雑司が谷・南池袋まちづくりの会. All Rights Reserved.